土地を売却したくても、税金の通知などで目にした土地評価額が思った金額よりも安くて売却をためらってしまうことがあると思います。
しかし、土地には色々な価格(評価額)があり、税金の評価額と実際の売却価格(売値)は異なることはご存知でしょうか?今回は、税金に関する土地評価額と売値の違いをふまえつつ、少しでも高く売却する方法をご紹介します。
土地の固定資産税評価額と売値
まずは土地評価額について整理します。
土地評価額とは?
土地評価額は用いる場面によって指している内容が違います。一物四価や一物五価、場合によっては一物六価と言われ、多くの種類があります。
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土地評価額は計算できる?路線価や相続税・固定資産税評価額からの計算方法
土地の売値とは?
土地の売値とは言葉の通り、土地の販売価格のことです。
実際に売買される金額のため、市場の需要と供給や周辺環境の影響を受けることになります。
土地売買では、不動産会社などの査定担当者が土地を査定して、「これくらいなら買い手がつくだろう」という金額を算出。その後、査定金額を元に売価を決めて、市場に流し、購入希望者との交渉を経て、売値(販売価格)が決まります。
土地評価額の中で一番土地の売値に近いのは、実勢価格でしょう。
実勢価格は実際に市場で売却された過去の取引価格です。査定をする人も実勢価格は参考にしているため、条件の近い土地なら売値にかなり近いものとなります。
ただし、実勢価格から売値を計算することは簡単ではありません。正確な金額が知りたい場合は、プロによる査定が必要になります。
一般的な土地評価額と売値に差はある?
税金や公的資料に使われる一般的な土地評価額と売値とを比較すると、どのくらいの金額差があるのでしょうか。
土地評価額はどうやって計算されるか
土地評価額は、種類によって計算のされ方が違います。4つの土地評価額について、どのように計算されるのかご紹介します。
◯地価公示価格
地価公示価格は、不動産鑑定士が実地調査で土地の鑑定を行い、価格を決めます。不動産鑑定士は、その土地の大きさや形状、その土地周辺のあらゆる状況を考慮して地価公示価格を決めています。公正公平な価格として、一般の土地取引の指標となっています。
◯実勢価格
実勢価格は実際に取引された取引価格や、これから取引が成立する価格のことを指します。
◯相続税評価額
相続税評価額の算定方法は2種類あります。
路線価が定められている土地においては路線価方式、路線価が定められていない土地においては倍率方式で計算されます。
路線価方式と倍率方式での計算については下記の記事を参考にしてください。
関連記事:
相続した土地の相続税評価額は?古家付き土地やマンション相続の場合もご紹介
◯固定資産税評価額
固定資産税評価額は、総務大臣が告示する「固定資産税評価基準」によって市町村が決めています。固定資産税評価基準には固定資産税を計算するための基準がこと細かく書かれており、基準にしたがって固定資産税評価額が決まっています。
売値はどうやって計算されるか
上の4つの土地評価額から、おおよその土地の売値(売却相場)はわかります。しかし、正確な土地の売値を調べるなら、専門知識がなければ難しいです。
正確な土地の売値を調べるなら、不動産会社に依頼して査定してもらうことをおすすめします。査定額はプロの知見から計算された金額のため、市場での取引金額に近くなります。それに加えて、会社によってはより高い金額での購入希望者を探してくれるため、具体的に売却を検討している方にもおすすめです。
一般的な土地評価額と土地の売値は違う?
税金や公的資料に使われる土地評価額と土地の売値は違います。
土地の売値は地価公示価格などの土地評価額に加えて、その土地周辺の状況や景気、売主の事情といったあらゆる情報を加味したうえで決定されます。
例えば、同じエリアで同じような形状の宅地を売却しようとしても、ちょっとした日当たりが違うだけでも金額が違います。
一般的な土地評価額はあくまで参考価格、一方で売値は買主次第でいくらにもなりうる、という違いがあります。売却するときの金額は査定してもらわなければわからない、という点を押さえておきましょう。
土地を高く売る方法は?
土地を高く売る方法には、2種類あります。
一つは、こちらの準備や計画に関する方法、もう一つは高く売れる不動産会社を選ぶ方法です。
1.こちらの準備や計画に関する方法
土地を売る理由をはっきりさせておくことや、土地の売却相場を調べておくことが有効になることがあります。
土地を高く売りたいと考えているなら、なぜ土地を売るのか明確にしておきましょう。
売買仲介によって不動産を売却する場合、安く売りにだせば早く売れて、高く売りにだせばそれだけ買い手がでてきにくくなります。つまり、高く売るためには適正な期間を設定することが重要ということです。
売却理由が不要な土地の売却であればじっくりと買い手を探し、資金準備を急ぐのであれば少し安くてもすぐに売れるようにすることが、結果として「高く売れた」と感じることに繋がるでしょう。
また、相場を理解していなければ、無駄に安く買い叩かれかねません。これを防ぐためにも、ご自身で相場を認識しておくことが大切です。
2.高く売れる不動産会社を選ぶ
複数の不動産会社に査定を依頼すれば、売り急ぐことも安く買い叩かれることも防げます。
ただ、複数の会社に問い合わせるのは正直手間がかかります。そこでおすすめなのが、一括査定サイトです。土地の情報を入力するだけで、無料でかつ簡単にご自身の土地に合った不動産会社に依頼できます。
このサイトからも査定依頼はできるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。